日時 2000.9.21(金)〜2000.9.22(土)
目的地 静岡・磐田〜神奈川・小田原
参加メンバー

なんしぃ(YZF−R1)

コメント

なんしぃの所属する「YZF−ML」の全国大会が、ヤマハ本社のある磐田で開催。
遅れた夏休みを使って磐田まで自走することにしたのだが、その結末は…?

※本レポートは「オフミ報告:YZF-ML全国ミーティング」のサブレポートです。
 そちらの方と連動してお読みいただくとなお楽しめます。

 

<一日目>
「ひええ、いったい何処だよう…。」
なんしぃがヘルメット越しに呟いた。
なんしぃは「ヤマハクラブミーティング」(以下YCM)に参加するため、浜松にいた。
開催日は翌日の23日だったのだが、当日の移動はさすがにイヤだと考え、浜松市に宿を取るという 「前日移動作戦」に打って出たのが、
予約してあるビジネスホテルの場所が判らず、 なんしぃは途方に暮れていた。
インターネットで調べた地図を見ながら探したのは良かったが、一方通行&歩行者天国という障害に 拒まれてしまい、
くるくる迂回してたら迷ってしまったのだ。
「ひょっとしておいらって方向音痴なんだろうか…?」
重たいR1を押しながら考えるなんしぃ。9月下旬とはいえ、バイクを押しながら歩くのは体力的に疲れる。

さまよい歩くこと20分、なんしぃはやっとの思いで宿泊先のホテルに到着した。
エレベータを使って4Fにあるフロントへ向かう。仕事柄出張が多いなんしぃは、慣れた手順でチェックインを行う。
 なんしぃ 「乗ってきたバイクなんですが、このホテル前って置けないですね」
 フロント 「そうですね。ここから5分ぐらいのところに駅前駐輪場がありますから、そちらに止めていただけますか。位置はこちらになります」
と、地図をもらう。
なんしぃは荷物を部屋において、ホテル前に駐輪しているバイクを移動させることにする。ホテルの人から案内を受けた駐輪場は、新幹線の
高架下にある普通の駐輪場であった。しかし中は原チャリと自転車でいっぱいで、R1を止められそうなスペースは残されていなかった。
仕方が無いので、500円払って有料駐車場へ止めることにした。
ホテルに帰って「はぁー」と大きく息をつく。浜松に着いてから一時間程さまよい歩いたなんしぃは、コンビニで買った弁当をさっさと平らげて就寝する。
明日はYCMだ!

<二日目>
早く寝たせいもあり、朝6:30に起床してしまった。窓から空を見上げると、どんよりと曇っている。天気予報では「曇りのち雨」の予報。
「雨が降らないうちに移動するか」と考えたなんしぃは、8時にチェックアウトする。
時間的に余裕があるから御前岬あたりまで足を伸ばそうか?そう考えていた矢先に、雨が降り始めた。
「なんでこうなるの?」と自問自答しながら、とりあえず磐田市に向けて出発することにする。

最初は小ぶりだった雨も、磐田市に入るとどんどん強くなってきた。次第にブルーになるなんしぃ。地図を見ながら走行していくと、
目の前に表示されている道路案内表示はと書かれているのに気がつく。
どうやらまたしても道に迷ったらしい。
Uターンして、来た道を戻る。 が、ブルーな気持ちに追い討ちをかけるように竜洋町に入ったところでガソリン警告灯が点灯!
「もーいやじゃああっ!このままヤマハに行こう」
…なんしぃ、遂に切れる。

大雨の中、遂にヤマハに到着!やっぱり迷ったけど…。 ゲートオープンの40分前だから、人いないだろうなぁ…と思ったら、結構きてます。
FJの島とYZFの島があったんで、とりあえずYZFの島に行く。
おお、00型R1だぁ。初めてみるぞ。おやおやこっちにはサンダーエース!こんなに近くで見るのは 初めてだぞう。とまあ感動は顔に出さずに、
みんなに声をかける。
「あのぉ、YZF−MLの方々ですよねぇ?」
そんなの見たら判るじゃん!と思われるかもしれないが、今日のYCM参加チームの中にはR1に乗っ てる他のクラブの人たちももいるからね。
「そーですよ」とうれしい返事が返ってきた。くぅ〜来てよかった!
しばらく待っていると見慣れたブルーのR6がやってきた。なんしぃと同じく広島から自走してこられた 「ため」さんだ!
そして一緒に来た人は…ををぅ、YZF−R7!ひょっとして「ぱすた」さん!

 なんしぃ「すごいですね、ホントにR7で来られたんですね」
 ぱすた 「いやぁ、この雨で大変だったよぉ。アクセルのレスポンスが良すぎて交差点では大変大変。あっはっは」
…結構余裕みたいだ。R7はレースベース車ということもあって、足周りもかなり堅い。加えてレスポンスの良いインジェク ションエンジンなので、
この雨は大変だったらしい。R6のためさんも、リアサスが交換されていた。なんとワンオフらしい。でもなんしぃはそれよりアクラのマフラーが
とても羨ましかった。いーなぁ、さそりちゃん。
そうしているうちに来るわ来るわYZF軍団。おぉサンダーキャット!うーん、個性強い顔やなぁ。

10時を回るとヤマハコミュニケーションプラザ(以下YCP)が開門され、メンバーは建物の中へ。
なんしぃもためさんと一緒に中にはいると…おおおおおおおお! 我々を出迎えてくれたのは、あの往年のスポーツカー、トヨタ2000GT!
…なぜトヨタの車が展示されているの?と言われる方々のために説明しましょう。
この「トヨタ2000GT」のエンジンはヤマハ製のエンジンで、現在でも多くのエンジンがトヨタに提供されているのだ。
4A−Gや3S−G、JZなどはすべてそうです。最近ではセリカSS-IIに搭載されてる2ZZなどは有名。
特に4A−Gはヤマハ「5バルブ」エンジンですね。

YCMの一階には、バイクやボート、はたまた車のエンジンなど
ヤマハが手がけたプロジェクトが多数展示されている。
ヤマハグッズも販売されており、まさにヤマハ車オーナーにとっては聖地そのもの!
毎月二回(第二・第四土曜日)一般公開日。
夏休みなどのスケジュールに入れられてはいかが?

これはトヨタ3S−GE。
「アルテッツァ」に搭載されているエンジンこのエンジンは
実はヤマハ製。
「そんな馬鹿な!」というオーナーの方は、
エンジン側面を見てみましょう。
「YAMAHA」としっかり刻印されてますね。

「すげー、でも以外と小さいなぁ」 形は小さくても、当時は200万円という高価な車だ。
当時の大卒初任給が2万円ぐらいだったから、今では一千万円!ほどの価値があった車なのだ。
これだけでも磐田に来た甲斐があった。

YCMの受付は3Fの小さな部屋で行われていた。参加申込書を渡し、自分の名前をいう。
「えーと、なんしぃさんは…あった、これですね」
渡された名札はML管理人の「ごとうさん」が作っていただいたものだ。白い紙に「なんしぃ」と書か れているのを見て、「もちっとまともなハンドル付ければ良かったかな?」と少し反省。

イベント開始までは少し時間があったので、YCPにある喫茶店(?)で食事をとることに。
メンツは広島三人衆(なんしぃ、ためさん、ぱすたさん)とTURKさん、Kurtzさん、こばこば&こば2夫妻の7人。
なんしぃは新参者なので、広島メンバー以外は逢うのは初めてだ。

「YZF−MLの方はホールに集合してくださーい」と招集がかかったのは、昼過ぎであった。
皆わらわらとイベント会場に入場する。なんしぃもつられてわらわらと民族移動。今日は「YZF−ML」の全国ミーティングも兼ねているので、
特別に大ホールを借りての招集だ。この日集まったMLメンバーは約80名。単一クラブでココまでの人数がそろうと圧巻である。
ちなみに我がMLの総メンバー数は、500名以上(2000/10現在。あな恐ろし、 YZF−ML!)
  
管理人であるごとうさんの挨拶が終わり、メンバー一人一人の自己紹介が始まった。
…が、あまりにも人数が多かったため、半分も終わらずに中断。しょうがないよね。

そして遂に、第7回YCMはスタート!まず最初にヤマハ発動機・取締役社長さんからの挨拶。続いてクラブ紹介となる。
我らがごとうさんはガチガチになりながら何とか紹介成功!人前で話すのは苦手というごとうさん。
  
でもこれだけの人前で話すのはかなり勇気が要ることです!
その後、RZ生誕25周年を記念して「RZ開発秘話」がスライド上映とともに行われた。
メンバーたちは目を瞑りながら、白煙をあげながら疾走していくRZ250を想像していた…のではなく、みんな眠たそうでした。(笑)
10分間の休憩時間のあとに、待ちに待ったチャリティーオークション!
ごとうさんから「結構良いものが出るので、それなりの準備はした方がいいです」と聞いていたが、
なんしぃはこの後小田原へ移動しなければならなかったので泣く泣く試合放棄。
でもごとうさんの忠告どおり、最初はヤマハのTシャツやトレーナー、帽子といったものだったのがバイクのパーツになり、
最後に登場したのは世界にひとつしかない、ヤマハテストライダー難波氏のヘルメット!(クリーニング済みでとても綺麗っ!)
激しい駆け引きの末にゲットしたのはMLメンバーの方でした。落札額は6万円。いやぁ、凄い。

そうこうしているうちにYCM一日目の日程が終わる。 みんなと記念撮影をして「来年もまた」とごとうさんと言葉を交わすなんしぃ。
そう、なんしぃは これからまた出発しなければならないのだ。

みんなで写真撮影。さて、なんしぃはどこでしょう?
(写真提供:ごとうさん)


雨もいつのまにか上がり、冷え切っているR1のエンジンを掛けて「磐田IC」を目指す。
が…
「YCPを出てからだと2つめの高架にが見えたら名神だ」と思って北上するが、橋があるだけで 高架は見当たらない。
気が付くと寂しい峠道を走っている…なんしぃ、また迷走。
これでは埒があかない!国道に出よう!と考えたなんしぃは、地図を見ながら国道1号を目指す…。が、これまた見つからない。
一体どーなってんの!?
目印になると思い、橋の手前に止まって地図を確認。
そこでなんしぃ、大発見。橋の下に流れているのは川だと思ったら、何と国道1号であった…。(^_^;)
「大体地図が見にくいねんっ!これだと高架になってるって勘違いするやん〜っ!」
(ツーリングマップルって、使いやすいんだけど縮尺が悪すぎますよね〜)
半分切れそうになっていたなんしぃはあたりが暗くなることもあったので、コンタクトからメガネに装備変更して再出発。
真っ暗になる前に何とか「磐田IC」に到着した。
IC入り口で赤いサンダーキャットに遭遇。もしや…?と思ったら、やはりMLメンバーのTurkさんであった。
Turkさんは名古屋から中央道に入り、仙台まで帰るのだと言う。
「ぼくは雨男だから、雨が降らないうちに帰らないとね!」
そんなTurkさんと別れて間もなく、シールドに落ちてくる水滴…雨だ。どうやら雨男は私のようだ、と苦笑いしながら、
手ごろなPAに入ってカッパを装着する。
雨は極端に強くはならず、逆に中途半端なので視界の確保が難しい。(ある程度振ってくれたほうがシールドの水滴が落としやすくてありがたい)
加えて土曜の夜ということもあり、交通量も多くなってきた。しかも走行車線で120km/hとみんなハイペースなので、必然的に疲労度は増大。
足柄SAに着いたときはフラフラだった。…しかし、ここからが真骨頂。東名を走った事のある人はご存知だと思うが、足柄から先は上下線で道が別れて
片側4車線の高速 コーナーが続く。本来なら大歓迎のシチュエーションだが、雨のため高架の継ぎ目でタイヤが滑りやすい。
加えて他車のペースは120〜140km/hと、泣きが入る光景だ。「さすが箱根越えは厳しいなぁ〜」 そんな事を呟きながら、何とか秦野中井ICに到着。
磐田を出発してから3時間が経過していた。 最終目的地の嫁の実家まであともう少し。そう自分に言い聞かせながら、R1を前に進めた。

結局嫁の実家に着いたのは、午後8時を回っていた。予定ではもう一時間は早く着く予定だったんだけど…ま、良しとしましょう。
R1では勿論、今までのライダー人生の中でここまで長距離を走ったのは初めてでしたが、それなりに達成感も大きかったですね。
そして、普段はネット上でしか接することしかできないYZF−MLメンバーとの集い。また他のヤマハ車を愛するオーナーたちと同じ時間を過ごす
事が出来て、とても良かったと思います。
今度も行きたいな、YCM。

−おわり−

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